韓国不動産アプリ比較2026: ジグバン vs ダバン vs ネイバーペイ不動産 vs ホガンノノ vs アシル完全ガイド

2026年8月現在、韓国で賃貸物件を探すにせよマンション売買の準備をするにせよ、スマートフォンの画面をいくつも並べて物件を比較検討するのはもはや当たり前の光景になっています。ところが「結局どのアプリを使えばいいのか」という問いに明快に答えるのは、実は簡単ではありません。この2年ほどの間に、市場の構図そのものが静かに、しかし大きく変わったからです。この記事の不動産アプリ比較は、知名度やダウンロードランキングではなく、2026年8月時点で実際に確認できる構造変化と公式発表だけを基準にまとめています。
最初に押さえておくべきは最大の変化です。今も多くの人が「ネイバー不動産アプリ」を検索しますが、2024年11月以降そのようなアプリは存在しません。モバイルではネイバーペイ(Naver Pay、韓国最大手ポータル「ネイバー」が運営する決済・金融プラットフォーム)アプリ内の「不動産」タブに完全統合され、PCではland.naver.comだけが以前のまま残っています。さらに2025年6月には、ネイバーペイが実取引価格分析アプリ**アシル(Asil)**を約300億ウォンで買収し、筆頭株主になりました。つまり今この瞬間、「ネイバーペイ不動産 vs アシル」という比較構図そのものが、同じグループ企業内で起きていることなのです。ジグバン(Zigbang)とホガンノノ(Hogangnono)も2018年から同じ会社の傘下にあるという事実は、あまり知られていません。
この記事では、こうした資本構造やサービス再編まで踏まえたうえで、ジグバン、ダバン、ネイバーペイ不動産、ホガンノノ、アシルの5サービスを、8項目の総合比較表から機能ディープダイブ、ユーザー指標のベンチマーク、料金体系、ユーザータイプ別のおすすめ、実践的なコツ、FAQまで順番に取り上げます。検索で確認できなかった数値は決して創作せず「確認不可」と明記し、古い資料を最新情報であるかのように装うこともしません。
この5つのアプリを同じ土俵で比較する前に、まず理解しておくべき構造があります。ジグバン・ダバン・ネイバーペイ不動産は実際の物件を登録・検索する「物件検索アプリ」グループであり、ホガンノノとアシルは自社物件を持たず、実取引価格・学区・人口移動などを分析する「分析ツール」グループです。この2つのグループを同じ基準で比較すると、判断を誤りやすくなります。以下の表からは、この構図を念頭に置いて読み進めてください。
1. Executive Summary: 5大不動産アプリ比較を一目で
忙しい読者のために、2026年8月時点で確認できた事実だけを5サービス分、1枚の表に凝縮しました。
📊 2026年8月最新 不動産アプリ比較 総合表
| 項目 | ジグバン (Zigbang) | ダバン (Dabang) | ネイバーペイ不動産 | ホガンノノ (Hogangnono) | アシル (Asil) |
|---|---|---|---|---|---|
| 設計思想のコア | ワンルーム・トゥルム・マンション・分譲まで総合物件 + スマートホーム | ワンルーム専門から総合プラットフォームへ拡大、AIチャットボット検索 | ネイバーペイアプリ統合、物件掲載数と確認物件情報制度の元祖 | 自社物件を持たず学区・人口移動・ギャップ投資分析に特化 | 国土交通部の実取引価格ベースの売買分析専門 |
| 2026.08時点のサービス形態 | 独立アプリ、スマートホーム事業も並行 | 独立アプリ、「総合不動産プラットフォーム」を公式宣言(2026.05) | 単独アプリ終了(2024.11)、ネイバーペイアプリ内タブ + PC版land.naver.com | ジグバン系列会社(2018年買収)、物件は他社リンクに接続 | ネイバーペイ系列会社(2025.06買収)、運営会社(株)アシル |
| 直近6カ月の主な変化 | ウリチプサービス(ジグバンモビル)終了(2026.03.31) | AI部屋探しリリース(2025.10)後の指標公開(2026.05) | 物件地図・PC版ホームUIの全面刷新(2026.03.20) | ジグバンと「物件掲載」サービスの共同拡大 | ネイバーペイ買収後の新機能発表は確認不可 |
| 利用者向け料金 | 完全無料 | 完全無料 | 完全無料 | 完全無料 | 完全無料 |
| 仲介業者向け有料商品 | 広告プラン有(最新料金表は確認不可) | ダバンプロ広告商品(料金表非公開) | 確認物件情報制度が中心、別途公開の料金表なし | 2018年から物件登録料を全面無料化 | 確認不可(根拠なし) |
| 代表指標 | MAU145万人(2025.10)、累計ダウンロード3,500万+ | MAU80万人(2026.05〜07)、累計ダウンロード2,700万 | MAU120万人台(2024、アプリ終了時点) | 会員200万人(公式紹介、最新MAUは確認不可) | MAU140万人(時期不明確) |
| 強みの軸 | 3D団地ツアー・VRホームツアー、ワンルーム・トゥルムの内見代替 | 20〜30代の賃貸層、AIチャットボット部屋探し | 物件掲載数、確認物件情報(おとり物件検証の元祖) | 学区・人口移動・ギャップ投資分析、売買中心 | 実取引価格グラフ・ギャップ投資分析、売買中心 |
| 弱み | 広告料金情報が非公開的 | MAU3位、一部で申告の実効性に疑問の声 | 独立アプリがなく導線に慣れが必要な場合がある | 自社物件がなく最終取引は他アプリ連携が必要 | 自社物件がなく実取引データ中心 |
| 最適な推奨対象 | 内見なしでワンルーム・トゥルムを下見したい賃借人 | チャットボットで条件を素早く絞りたい20〜30代の賃借人 | 物件の絶対数と検証の信頼性を重視する利用者 | 学区・人口移動まで見てマンションを選びたい実需層 | ギャップ投資・相場グラフで売買タイミングを見極める投資家 |
この表で特に注目すべきは2行目と5行目です。「ネイバー不動産」という単独アプリはもはや存在せず、5つのサービスすべてが利用者にとって完全無料だという点です。では実際の違いはどこで生まれるのでしょうか。以下のディープダイブで一つずつ見ていきます。
2. 5大不動産アプリ 中核機能ディープダイブ
🏠 1) ジグバン(Zigbang) - ワンルーム・トゥルム内見の基準点
- 3D団地ツアーとVRホームツアー: 2021年6月にリリースされた3D団地ツアーは衛星地図をベースに、団地内の住戸ごとの眺望や日当たりまで確認でき、未入居の団地でも実際に足を運ばずに事前の内見が可能です。VRホームツアーは室内の隅々まで実写なしで見て回れる機能で、ワンルーム(원룸)やトゥルム(투룸、寝室部分を仕切った2ルームタイプの賃貸住居で、日本の1K〜1DKに近い間取り)のように入れ替わりの早い物件で、内見の手間を大きく減らしてくれる代表的な武器です。
- **累計ダウンロード3,500万件以上、MAU145万人(2025年10月時点)**で、5サービス中もっとも高い利用者指標を保有しています。2021年には韓国国内12番目のユニコーン企業に選ばれた実績もあります。
- おとり物件対応「無駄足補償制度」: おとり物件として申告が受理されると交通費と見舞い品を支給する制度を運営していますが、具体的な補償金額は公式には確認されていません。
- スマートホーム事業の再編: 2021年、カカオペイ子会社「モビル」買収から始まった集合住宅向け住居管理サービス「ウリチプサービス(우리집、直訳で「我が家サービス」、ジグバンモビル)」が、公認仲介士(공인중개사、日本の宅地建物取引士に相当する国家資格保有者)の反発などで成果を出せず、2026年3月31日付で終了しました。以降、事業の重心はロビーフォン・入退室機器を中心としたスマートホーム分野へ移っています。
- ホガンノノを系列会社として運営: ジグバンは2018年にホガンノノを買収し、今も一緒に運営しています。つまりこの記事で「ジグバン vs ホガンノノ」を完全に独立した2社の対決として読むのは誤りで、1つのグループが物件検索と分析という2つの領域をそれぞれ担当している構造として理解する方が正確です。
💬 2) ダバン(Dabang) - AIチャットボットで勝負する20〜30代賃貸市場の強者
- サービス13周年、総合プラットフォーム宣言: 運営会社ステーションスリー(Station3)は2026年5月21日、サービス13周年を迎え「ワンルームアプリから総合不動産プラットフォームへ」拡大すると公式に宣言しました。同発表で累計ダウンロード2,700万件、累計物件登録件数約5,700万件という数値を公開しました。
- AI部屋探し: 2025年10月29日にリリースされたチャットボット型の対話式物件レコメンド機能で、地域・金額・取引タイプ・物件タイプを複合的に自動認識し、ペット可・ジョンセ(전세、保証金を貸主に預け、その代わり家賃なしで住む韓国特有の賃貸方式)ローン・屋上部屋・駅近・新築といった細かい条件までフィルタリングしてくれます。後続機能として「AI街情報分析」機能も準備中と発表されています。こうしたチャットボット型の検索体験に馴染みがない場合は、対話型AIそのものの強みと限界を扱ったChatGPT・Claude・Geminiなど主要AIモデル比較の記事で、対話型AIが何を得意とし何を苦手とするのかを先につかんでおくと理解の助けになります。
- **MAU80万人(2026年5〜7月時点)**で、brandsignal.co.krの2026年7月8日付AIブランドインデックス基準で4ブランド中業界3位に相当します。1位ジグバン、2位ネイバーペイ不動産とはまだ差があります。
- おとり物件申告の仕組み: 申告時にギフト券を提供し、2023年6月からKISO(韓国インターネット自律政策機構)傘下の不動産物件クリーン管理センターに申告処理業務を委託しています(2020年10月にクリーンセンター参加社として合流、当時の参加社は合計25社に拡大)。ただし一部利用者のレビューでは、申告後に制裁の有無について返信がないという指摘もあり、実効性については意見が分かれています。
- 協会との連携と自社発表指標: 2022年に韓国公認仲介士協会と業務協約を締結し、自社発表として「2026年韓国産業の購買安心指数1位」を達成したとしていますが、この数値は第三者によるクロスチェックがされていない広報資料的な指標である可能性があり、そのまま信頼するよりは参考情報として受け止める方が安全です。
🗺️ 3) ネイバーペイ不動産 - 単独アプリは消えたが物件掲載数は依然強力
- 構造の変化が何より重要です: ネイバーは2024年8月14日にサービス終了を発表し、2024年11月に単独アプリのサービスを実際に終了しました。以降モバイルではネイバーペイアプリ内の「不動産」タブを利用する必要があり、PCでは従来のland.naver.comがそのまま運営されています。アプリ自体の初回リリースは2012年3月27日です。この記事の不動産アプリ比較でネイバー側を正確に「ネイバーペイ不動産」と呼んでいるのは、まさにこの統合構造があるためです。
- 2026年3月 物件地図の刷新: 2026年3月20日の報道によれば、地図上で団地の物件価格と実取引価格を同時に確認できる「モバイル現地見学」機能が追加されました。専有面積、玄関構造(階段式/廊下式/複合式)、学校・学院(塾)・生活利便施設など複数のフィルターに対応し、気になる物件は地図アイコンで表示されます。PC版も同じUIに全面刷新され、急上昇物件、閲覧履歴機能が追加されました。
- 確認物件情報制度: 2009年にネイバーが業界で初めて導入したおとり物件検証制度で、導入初期は公認仲介士の反発でトラフィックが50%減少するという痛みを伴いましたが、その後ジグバン・ダバンなど他サービスも自社の検証体制を導入するきっかけとなりました。ただし2026年現在の月間申告処理件数のような最新統計は公開資料がなく確認が困難です。
- 物件掲載数: 同一条件検索時に平均47件の物件が表示されるという比較コンテンツがありますが、これは三次比較ブログが原典であるため信頼度は中程度と見るべきです。ただし統合前、2024年のアプリ終了時点でMAU120万人台と、当時ジグバン・ホガンノノに次ぐ3位だったことから、物件検索アプリとしての裾野自体は広かったと言えます。
- 物件地図を使って複数の団地の位置をまとめて確認したいときは、Naverマップ・カカオマップ・TMAP・Googleマップ比較の記事で扱った地図アプリの検索・経路機能と組み合わせて使うと、通勤動線まで一度に点検できます。
🏫 4) ホガンノノ(Hogangnono) - 学区と人口移動まで掘り下げるマンション分析家
- ジグバン系列であるという前提: 2015年にエンジニア出身の創業者が立ち上げ、2018年にジグバンが買収して以降、現在までジグバン系列として運営されています。自社の物件掲載はなく、ジグバン・ネイバーペイ不動産などの物件リンクに接続する構造のため、「ここで契約まで完結する」というより「ここで分析し、他のアプリで確認・連絡する」という流れに近いサービスです。
- 学区データが最大の差別化ポイント: 団地ごとの通学区域小・中・高校、学業成就度に基づく学校ランク、徒歩通学距離、特殊目的高・自律型私立高への進学率まで表示されます。特に小学校の通学区域情報は、ネイバーペイ不動産やジグバンでは直接確認しにくいデータとして挙げられます。
- 分析レイヤーの幅広さ: 人口移動、取引量、最高値更新、価格変動、競売・分譲・再建築情報まで1つの画面で確認できます。公式紹介文言によれば会員数は200万人で、マンション・オフィステル(オフィスとホテルを掛け合わせた韓国特有のワンルーム型住居ビル)情報プラットフォームとして「圧倒的1位」と自称しています。
- 最新のMAUは確認不可: 過去(2019年91.3万人、2020年7月72万人でダバンを初めて逆転)の数値は存在しますが、2025〜2026年の最新MAUはモバイルインデックスなどの有料レポートなしには確認できません。ただしbrandsignalの2026年7月AIブランドインデックスでは指数70.1で4ブランド中3位(1位ジグバン77.1、2位ネイバーペイ不動産73.9、4位ダバン64.5)を記録していますが、この指数は売上高やMAUではなく、AI検索での言及量に基づく指標である点に注意が必要です。
- 2026年の事業拡大: ジグバンが始めた「地元の不動産仲介店に物件を掲載する」サービスをホガンノノでも共同運営し、全国のマンション団地を対象にした物件情報提供サービスへと領域を広げています。利用者向け料金は入会金・月会費なしで完全無料であり、2018年2月からは仲介業者の物件登録料も全面無料化しました。ただし2026年時点で別途プレミアム有料サブスクリプション商品があるかどうかは、公式FAQページがクローラーブロック(403)により直接閲覧できず確認が困難です。
📈 5) アシル(Asil) - ギャップ投資と実取引価格グラフの定番
- ネイバーペイによる買収という決定的な変化: 運営会社は(株)アシルで、もともとはプロップテック(不動産×テクノロジー)スタートアップ「トゥッコビセサン(두꺼비세상、直訳すると「ヒキガエルの世界」)」が開発しました。エンジニア出身のチョン・ビョンオク代表が2015年に創業し、2019年にサムスン生命保険出身のユ・ゴサン共同代表が合流、本社は大邱(テグ)にあります。2025年6月、ネイバーペイが約300億ウォンでアシルを買収し、筆頭株主の地位を確保しました(正確な持分比率と確定金額は公式に非公開で、業界推定値です)。買収時点は2026年8月現在でおよそ14カ月前ですが、今も続く最も重要な構造変化であるため、必ず押さえておくべきポイントです。
- 国土交通部の実取引価格データが基盤: 国土交通部(韓国の国土交通省に相当)の実取引価格公開システムのデータに基づき、2006年から現在までの買値・売値を同時に比較できます。
- ギャップ投資分析が中核の武器: ギャップ投資(갭투자、ジョンセ保証金を活用してレバレッジを効かせ物件を購入する韓国特有の投資手法)で、特定の団地において投資家(実居住目的ではない買主)がいつ、どこを購入したのかを確認できる機能があり、売買タイミングを見極める投資家に特に有用です。建物・棟/号室単位の詳細情報や、気になる団地の実取引価格変更、新規物件登録をリアルタイムで通知してもらうこともできます。
- 買い・売りの心理指標: 物件の増減率のような補助指標で、市場の空気が過熱しているのか冷え込んでいるのかを間接的に把握できるのも強みです。
- 指標: MAU140万人という数値が複数の記事で繰り返し引用されていますが、正確な基準月は不明確で、おおよそ2025年下半期から2026年初頭の間と推定するにとどまります。2019年にはGoogle Playの不動産(マンション)カテゴリでアプリランキング1位だった実績もありますが、これは古い記録であり2026年現在の順位とは切り離して考えるべきです。利用者向け料金は完全無料で、別途有料プレミアムサブスクリプション商品があるかは検索上根拠が見つからず確認不可です。
3. 5大不動産アプリ ユーザー指標ベンチマーク対決
[2026年8月時点で公開されているMAU・ダウンロード指標 — 調査時点・出典が異なる点に注意]
ジグバン : ⭐⭐⭐⭐⭐ MAU145万人(2025.10) / 累計ダウンロード3,500万+
アシル : ⭐⭐⭐⭐☆ MAU140万人(時期不明確)
ネイバーペイ不動産 : ⭐⭐⭐☆☆ MAU120万人台(2024、単独アプリ終了時点)
ダバン : ⭐⭐☆☆☆ MAU80万人(2026.05〜07) / 累計ダウンロード2,700万
ホガンノノ : 最新MAU確認不可(会員200万人自社発表、過去の参考値のみ存在)
| 項目 | ジグバン | ダバン | ネイバーペイ不動産 | ホガンノノ | アシル |
|---|---|---|---|---|---|
| MAU(公開時点が異なる) | 145万人(2025.10) | 80万人(2026.05〜07) | 120万人台(2024、単独アプリ終了時点) | 確認不可(過去70万人台の参考値のみ) | 140万人(時期不明確) |
| 累計ダウンロード | 3,500万+ | 2,700万 | 確認不可 | 確認不可 | 確認不可 |
| brandsignal AIブランドインデックス(2026.07) | 77.1(1位) | 64.5(4位) | 73.9(2位) | 70.1(3位) | 指数算定対象外(4ブランド比較) |
| 直近の大きな出来事 | ウリチプサービス終了(2026.03) | AI部屋探しリリース(2025.10) | 単独アプリ終了→統合(2024.11)、物件地図刷新(2026.03) | ジグバンと物件掲載サービスの共同運営拡大(2026) | ネイバーペイに買収(2025.06) |
この表を読む際に必ず覚えておくべきなのは、上記のMAU数値が調査時点と集計機関(モバイルインデックス、brandsignalなど)がそれぞれ異なり、同一の基準で並べて比較できないという点です。例えばネイバーペイ不動産の120万人台は、2024年に単独アプリがまだ終了する前の時点の数値であり、統合後のネイバーペイアプリ全体における不動産タブの利用者数は別途公開されていません。したがって「今この瞬間、どのサービスが何倍大きい」といった断定を、このデータだけから下すのは困難です。
それでもこの不動産アプリ比較で確認できる相対的な傾向ははっきりしています。物件検索アプリグループ(ジグバン・ダバン・ネイバーペイ不動産)の中ではジグバンが最も先行しており、ダバンが3位圏にとどまっている点、そしてbrandsignalのAIブランドインデックスでもジグバンが1位、ネイバーペイ不動産が2位を占めている点は、複数の資料で一貫して確認できます。ただしこのインデックスは実際の売上高や訪問者数ではなく、AI検索でどれだけ頻繁に言及されるかを測定したものなので、ブランド認知度の代理指標として参考にするにとどめるのが安全です。ホガンノノとアシルはそもそも自社物件を持たない分析ツールであるため、MAUそのものよりも「どれだけ深みのある分析を提供しているか」で優劣を判断する方が実質的です。
4. 料金プラン・価格 完全比較
[2026年8月時点の利用者向け料金 — 5アプリすべて共通]
ジグバン : 無料(利用者基準、広告プランは仲介業者向け)
ダバン : 無料(ダバンプロ広告商品は仲介業者向け、料金非公開)
ネイバーペイ不動産 : 無料(ネイバーペイアプリ内統合、別途課金なし)
ホガンノノ : 無料(2018.02から仲介業者の物件登録料も全面無料化)
アシル : 無料(有料プレミアム商品の有無は確認不可)
💰 不動産アプリ比較: 料金体系詳細表
| アプリ | 利用者向け料金 | 仲介業者向け有料商品 | 備考 |
|---|---|---|---|
| ジグバン | 完全無料 | 広告プラン有 | 最新の料金表はログイン後にのみ閲覧できるものと推定され、公開資料は2019年のもののみ(7年前、参考不可) |
| ダバン | 完全無料 | ダバンプロ(pro.dabangapp.com) | 公式ページに商品名・価格を非公開、確認不可 |
| ネイバーペイ不動産 | 完全無料 | 確認物件情報制度が中心 | 別途公開の料金表なし、2009年業界初導入の制度を運営 |
| ホガンノノ | 完全無料 | なし(2018.02物件登録料を全面無料化) | 2026年時点のプレミアム商品の有無はFAQページの403ブロックにより確認不可 |
| アシル | 完全無料 | 確認不可 | 有料サブスクリプション商品の根拠は見つからず |
この不動産アプリ比較で必ず押さえておくべき事実があります。不動産仲介手数料は、アプリが決めるのではなく政府(国土交通部・地方自治体)が定めた法定料率だという点です。売買は最大0.7%以内、賃貸借は最大0.6%以内で、仲介依頼人と公認仲介士が協議して決定します。つまりジグバン・ダバン・ネイバーペイ不動産のどのアプリを使っても、「アプリが手数料を割り引いてくれる」という概念自体が、原則として存在しません。
では、アプリ間の実質的な違いはどこから生まれるのでしょうか。第一に、アプリ内「直接取引」物件の割合です。仲介業者を介さず賃貸人と直接取引する物件は、そもそも仲介手数料自体が発生しないため、こうした物件が多いアプリほど実質コストが下がる余地があります。第二に、物件登録広告費を仲介業者に課す方式です。ジグバン・ダバンのように仲介業者向けの有料広告商品を運営する構造は、間接的に物件の表示順やキュレーションの質に影響を与えうる一方、ホガンノノのように物件登録料を全面無料化した構造は、表示に対する金銭的な介入余地が相対的に少なくなります。第三に、利用者の立場で実際に財布から出ていくお金は、事実上「アプリ利用料」ではなく「仲介手数料」であるため、5つのアプリすべてが完全無料であるという前提のもとでは、アプリ選択の基準を価格ではなく物件の信頼性・分析機能・検索体験に置くのが合理的です。
5. ユーザータイプ別 最終おすすめガイド
🎯 1) 内見なしでワンルーム・トゥルムの下見をできるだけ減らしたい一人暮らし準備中の人
- 最適な選択: ジグバン
- 理由: 3D団地ツアーとVRホームツアーで訪問前にかなりの部分を事前確認でき、MAU145万人で物件の絶対数も最も豊富です。この不動産アプリ比較で、ワンルーム・トゥルムの内見代替機能だけを見れば最も先行しています。
🎯 2) チャットボットに条件を言葉で伝えて物件を素早く絞りたい20〜30代の賃借人
- 最適な選択: ダバン
- 理由: 2025年10月にリリースされたAI部屋探しが地域・金額・取引タイプ・物件タイプを一度に認識し、ペット可・ジョンセローン・駅近のような細かい条件までフィルタリングしてくれます。MAUは3位圏ですが、対話型検索体験そのものは5アプリの中で最も最近アップデートされました。
🎯 3) 物件の絶対数と確認物件情報の検証実績を重視する慎重な実需層
- 最適な選択: ネイバーペイ不動産
- 理由: 2009年から続く確認物件情報制度が業界のおとり物件検証の元祖にあたり、2026年3月の物件地図刷新でモバイル現地見学機能まで強化されました。ただし単独アプリが姿を消し、ネイバーペイアプリ内で探す必要があるという導線の変化は、あらかじめ知っておいた方がよいでしょう。
🎯 4) 小学校の通学区域や学区、人口移動の推移まで見てマンションを選びたい保護者
- 最適な選択: ホガンノノ
- 理由: 団地ごとの通学区域校や学業成就度ランク、特殊目的高・自律型私立高への進学率といったデータは、他の物件検索アプリでは直接確認しにくいものです。ただし自社物件がないため、最終的な契約段階ではジグバンやネイバーペイ不動産に移る必要があります。
🎯 5) ギャップ投資の流れと実取引価格グラフで売買タイミングを見極める投資家
- 最適な選択: アシル
- 理由: 国土交通部の実取引価格データに基づく買値・売値グラフと、投資家の購入時期・地域を確認できるギャップ投資分析が特化機能です。ネイバーペイによる買収後もこの中核機能はそのまま維持されています。
🎯 6) 複数のアプリを行き来しながら物件を照合し、契約前の仲介業者とのやり取りまで抜かりなくこなしたい実践派
- 最適な選択: ホガンノノ(分析)+ ジグバンまたはネイバーペイ不動産(物件検索)の組み合わせ
- 理由: ホガンノノ・アシルはそもそも自社物件を持たない分析ツールなので、単独で契約まで完結させることはできません。学区・相場はホガンノノやアシルでまず絞り込み、実際の物件連絡と内見予約はジグバンやネイバーペイ不動産で進める組み合わせが最も効率的です。仲介業者とのやり取りは結局メッセンジャーに移ることが多いですが、その際に使うメッセンジャーアプリの特徴が気になる方は、カカオトーク・Telegram・Discord・LINE・WhatsAppメッセンジャーアプリ比較の記事も参考になります。
6. 実践活用のコツ & よくある失敗
✅ コツ1) 「ネイバー不動産アプリ」をストアで探さないこと
2024年11月以降、単独アプリは終了しました。モバイルではネイバーペイアプリをインストールした後、中の「不動産」タブに入る必要があり、PCでは引き続きland.naver.comをそのまま使えます。古いブログ記事やキャプチャを見て、アプリストアで「ネイバー不動産」を検索して時間を無駄にするケースが実際に多く見られます。
✅ コツ2) ジグバンとホガンノノ、ネイバーペイ不動産とアシルがそれぞれ系列会社であることを踏まえて判断する
「2つのサービスが互いに競合しているのだから、客観的な情報だけをくれるはずだ」という前提は半分だけ正しいものです。ジグバンは2018年からホガンノノを保有しており、ネイバーペイは2025年6月からアシルの筆頭株主です。完全に独立した第三者によるクロスチェックが必要な場合は、この2組のサービスだけで比較を終わらせず、別系列のサービスも合わせて確認する習慣を持つ方が安全です。
✅ コツ3) 広告料金プランの情報は数年前の資料をそのまま信じない
ジグバンの公開されている広告料金プラン資料は2019年1月の記事が最後です。2026年8月現在の実際の料金表はログイン後にのみ閲覧可能と推定され、ダバンもダバンプロのページで具体的な価格を公開していません。仲介業者の立場で広告出稿を検討するなら、必ず各サービスに直接ログインして最新の見積もりを確認する必要があります。
✅ コツ4) 物件検索アプリと分析アプリを同じ基準で比較しない
ホガンノノとアシルは自社物件を持ちません。「物件が何件あるか」でこの2つをジグバン・ダバン・ネイバーペイ不動産と並べて評価しても、そもそも比較が成立しません。この2つのサービスは学区・人口移動・実取引価格・ギャップ投資といった分析レイヤーの深さで、残り3つのサービスは物件の絶対数と検証体制で、それぞれ別々に評価するのが正確なアプローチです。
✅ コツ5) MAU・ダウンロード数の数字をそのままランキング表として使わない
この記事でまとめたMAU数値は調査時点と集計機関がそれぞれ異なります。ジグバンの145万人は2025年10月、ダバンの80万人は2026年5〜7月、ネイバーペイ不動産の120万人台は2024年の単独アプリ終了時点の基準です。異なる物差しで測った数字を1つのランキング表に入れて「1位、2位、3位」と断定すると、実際とは異なる印象を与えかねません。
✅ コツ6) おとり物件の申告機能はあるが、申告後の処理結果まで確認する習慣をつける
ダバンは申告時にギフト券を提供し、KISOクリーンセンターに申告を委託していますが、一部の利用者は申告後に制裁の有無について返信がないと指摘しています。ネイバーペイ不動産の確認物件情報制度についても、2026年最新の申告処理統計は公開されていません。おとり物件が疑われる場合は申告受付画面をキャプチャしておき、契約直前には登記簿謄本と実際の所有者確認まで別途行うのが安全です。
7. よくある質問(FAQ)
Q. 不動産アプリ比較でまず確認すべき基準は何ですか?
「物件を直接検索・契約するアプリなのか、相場・学区を分析するアプリなのか」をまず区別する必要があります。ジグバン・ダバン・ネイバーペイ不動産が前者、ホガンノノ・アシルが後者です。この2つの軸を分けると、5つのサービスのうち実際に必要な組み合わせが自然と絞られてきます。
Q. ネイバー不動産アプリはなぜストアで検索できないのですか?
2024年8月14日にサービス終了が発表され、2024年11月に単独アプリのサービスが実際に終了したためです。今はネイバーペイアプリをインストールした後、中の「不動産」タブから利用する必要があり、PC版のland.naver.comはそのまま運営されています。
Q. アシルがネイバー系列会社になったというのは本当ですか?
本当です。2025年6月、ネイバーペイがアシル運営会社の持分を約300億ウォンで買収し、筆頭株主の地位を確保しました。正確な持分比率と確定取引金額は公式には非公開で、業界推定値としてのみ知られています。
Q. ジグバンとホガンノノはまったく別の会社ですか?
いいえ。ホガンノノは2015年に独立系スタートアップとして始まりましたが、2018年にジグバンが買収し、現在までジグバン系列として運営されています。ただしホガンノノは自社物件を持たず学区・人口移動・ギャップ投資分析に集中している点で、ジグバンの物件検索機能とは役割が異なります。
Q. 5つのアプリのうち、どこが最も利用料が安いですか?
利用者の立場では、5つのアプリすべてが完全無料です。不動産仲介手数料自体がアプリではなく政府が定めた法定料率(売買0.7%以内、賃貸0.6%以内)で決まるため、アプリ間の「価格差」は原則として存在しません。
Q. 物件登録広告費はアプリごとに違いますか?
仲介業者向けの広告料金プランはアプリごとに存在しますが、2026年8月現在の最新の料金表は、ジグバン・ダバンともにログイン後にのみ閲覧できるものと推定され、公に確認するのは困難です。ホガンノノは2018年2月から物件登録料を全面無料化したという点だけが、唯一確認できる事実です。
Q. ホガンノノやアシルだけで契約まで完結できますか?
難しいです。両サービスとも自社の物件掲載がなく、ジグバン・ネイバーペイ不動産などの物件リンクに接続する構造です。学区・相場分析はホガンノノやアシルで、実際の物件連絡と契約手続きはジグバンやネイバーペイ不動産で行う組み合わせが必要です。
Q. MAUが最も高いアプリが必ずしも最も良いアプリですか?
必ずしもそうとは限りません。MAUは調査時点と集計機関が異なるため同一基準での比較が難しく、何より物件検索アプリと分析アプリはそもそも利用目的が異なります。ワンルーム・トゥルムの内見を減らしたいならジグバンの3D団地ツアーが、学区を見たいならホガンノノの分析レイヤーが、MAUの順位とは関係なくより有用な場合があります。
Q. おとり物件問題はどのアプリが最もうまく管理していますか?
ネイバーペイ不動産の確認物件情報制度が2009年に業界で初めて導入され、最も長い検証実績を持っており、その後ジグバン・ダバンも自社の検証体制を構築しました。ただし2026年現在の申告処理件数のような最新の定量統計は公開されていないため、「どのアプリが確率的により安全か」を数字で断定するのは困難です。
8. 結論: 2026年不動産アプリ比較の実践的な結論
2026年8月時点で、この不動産アプリ比較の結論は明確です。「どのアプリが一番良いか」という単一の問いに答えはなく、「何をするためにアプリを開くのか」によって答えは変わります。物件を直接検索し契約まで進めたいなら、ジグバン・ダバン・ネイバーペイ不動産の中から、学区や相場・ギャップ投資の流れをまず分析したいなら、ホガンノノ・アシルの中から選ぶのが出発点です。
構造的には2つのことを必ず覚えておく必要があります。第一に、ネイバー不動産はもはや単独アプリではなく、ネイバーペイアプリ内のタブだという点、第二に、2025年6月のネイバーペイによるアシル買収により、「ネイバーペイ不動産 vs アシル」も事実上系列会社間の比較になったという点です。ジグバンとホガンノノの関係まで加えると、この市場は見た目とは異なり、2つの大きなグループ(ジグバン系列、ネイバーペイ系列)と独立系のダバンへと再編されていることになります。こうした資本構造を知らないまま5つのアプリを完全に別個の競合としてだけ見てしまうと、マーケティング文句に振り回されやすくなります。
実務的には組み合わせ戦略が最も合理的です。ワンルーム・トゥルムの内見を減らしたいならジグバン、対話形式で条件を素早く絞りたいならダバン、物件の絶対数と検証実績を重視するならネイバーペイ不動産を物件検索のデフォルトに据え、そこに学区を見るときはホガンノノを、ギャップ投資の流れと実取引価格グラフを見るときはアシルを加える方式です。不動産という意思決定自体が大きな金額と長い居住期間がかかる選択である以上、1つのアプリの情報だけを信じるより、この5つを目的に応じて行き来しながら相互確認する習慣こそが、結局は最も安全な戦略です。
[まとめ: 自分の状況に合った最終おすすめ]
内見なしでワンルーム・トゥルムの下見をしたい一人暮らし準備中の人
→ ジグバン(3D団地ツアー・VRホームツアー)
チャットボットで条件を素早く絞りたい20〜30代の賃借人
→ ダバン(AI部屋探し、2025.10リリース)
物件の絶対数・確認物件情報の検証実績を重視する実需層
→ ネイバーペイ不動産(ネイバーペイアプリ「不動産」タブ)
学区・人口移動まで見てマンションを選ぶ保護者
→ ホガンノノ(ジグバン系列、自社物件なし)
ギャップ投資・実取引価格グラフで売買タイミングを見極める投資家
→ アシル(ネイバーペイ系列、国土交通部実取引価格ベース)
複数のアプリを行き来して物件照合+契約まで抜かりなくこなす実践派
→ ホガンノノ/アシル(分析)+ ジグバン/ネイバーペイ不動産(物件検索)の組み合わせ
何を検索するにせよ、この不動産アプリ比較の核心は「5つとも無料なのだから、目的に合わせて使い分けよう」という一文に集約されます。物件検索と相場分析を1つのアプリだけで全部済ませようとせず、各サービスの強みの領域だけを活用すれば、足労も時間もどちらも節約できます。